2月5日(月)に昨年10月、特認校見学会に来ていただき、ペルーの民族音楽を聴かせてくださったウィリーさんと、ペルーの方と親交の深い菊山さんに再度来ていただきました。2学期に6年生が、「部落問題を考える小学生の集い」に行った際、ある先生から、外国の人に対する偏見の話を聞いてきて、クラスのみんなに話してくれました。
 2学期は、部落問題やいじめ問題について詳しく学習したので、3学期は、外国人の問題について学習することにしました。できるだけ外国の人について理解を深め、外国の人の気持ちを知るためには、身近な人がいいということになりました。そこで、昨年来校していただいたウィリーさんと菊山さんに来ていただくことにしました。

 
 当日は、ウィリーさんが準夜勤の日にもかかわらず、伊賀市から来てくださり、いろいろと話をしてくれました。まずペルーについてのクイズを出してくれて、そのクイズの答えを言いながら、ペルーと日本の文化の違いなどを上手に説明してくれました。じゃがいもやとうもろこしなどの食べ物は、ペルーが原産であることや千種類以上あること、アンデス山脈があり、同じ国でも地域によりかなりの気候差があることなどを教えてくれました。
 
 菊山さんからは、外国の人が日本に来て、困っていることやどのように外国の人に接しているかなど、自分の体験をまじえてわかりやすく教えてくださいました。その話の中で、菊山さん自身も、“黒人の人”に対する偏見があったこと、しかし、その黒人の人と仲良くなる中で、黒い顔をしているとイメージしていた人が、ある日体調が悪く、青い顔をしているのに気づき、自分の偏見{黒人=肌の色が黒色というイメージ}に「はっ」とさせられたことがあったそうです。子どもたちは、90分の時間、真剣な眼差しでお二人の話を聞き、最後にスペイン語で、「手をつなごう」という歌をウィリーさんのギター伴奏に合わせて歌いました。


〜授業後の子どもたちの感想〜
じゃがいもの原産地がペルーだったことは、意外でした。ペルーの小学校の落第方式は、日本にもあっていいと思 いました。ウィリーさんは、伊賀市などの小学校にたくさん行っていて、ペルー人なのに、日本の子どもや教育に ついて心配してくれていることが、日本に住んでいる日本人としてなんだか情けなく思いました。(外国の人に心 配されるのが嫌という意味ではなく)。菊山さんの話の中で、黒人の人に会った時、その人達を「怖い」と思ってしまった話 を聴いて、「だれでもそう思うことがあるものなのか。」と思いました。その後、黒人の人に日本語を教えていて、「怖い」と思わ なくなったことを聴き、「理解しようとしたら、やっぱり理解できるんだなぁ。」と思うと同時に理解しようとしない人が世の中に は少なからずいるから、外国人差別や人種差別が起こるんだろうと思いました。ウィリーさんたちの話を聴いて、これからは、小学 生の集いで聞いたような「外国の人だから」とさけずに、理解しようとする側の人になりたいと思いました。この学習で、ペルーのことがずいぶん知れたし、人権的なことも学習でき、国際理解の勉強にもなりました。



○まず、アンデス山脈の一番高い所が、6700mだと聴いて、富士山よりも高いのでびっくりしました。あと、魚が 日本では100円で1ぴきぐらいしか買えないけれど、ペルーでは、家族全員の分を買えると聴き、またびっくり しました。くだものも安いと聴いたので、いいなと思いました。でも、テレビやカメラなどの電化製品は高いと教 えてくれました。あと、日本に来て、お店で砂糖を買おうとしたウィリーさんが、字(日本語)が読めないので、 色や形がよく似ている砂糖と塩の区別がつかず、困って日本人のお客さんに尋ねると、10人のうち7人は知らん 顔して通りすぎるそうです。でも、3人は、言葉が分からなくても、身振り手振りなどで教えてくれると言ってい ました。なので、ぼくは、その3人の中の1人になりたいと思います。社会でスペインの人がペルーを占領したか ら、スペイン語を使うようになったことを勉強していたので、ペルーの公用語がスペイン語であることがよく分か りました。



日本との時差がまさか10時間以上もあるとは知らなくて、びっくりしました。しかも、じゃがいもが1500種 類でとうもろこしが850種類もあると聴き、日本とは比べものにならないなと思いました。ペルーの言葉も、意 外と発音がむずかしくなかったのでよかったです例えば、外国に私たちが行ったとすると、日本人に対して「怖い」とか言わ れたらすごくいやなので、外国の人も同じ考えをもっている事が改めて分かりました。



ペルーには、アンデス山脈があって、太平洋側は、温かくて、反対側(内陸側)でジャングルがあって、家もその 気候に合わせて違う形をしていると聴いて、同じ国でもそんなに違うんだな〜と不思議に思いました。 ペルーに は落第があると聴き、少しこわいな〜と思いました。でも、そのためにペルーの子どもたちは、苦手な勉強がなく なってよいとも思いました。 (中略)ぼくは、中学、高校で英語を習いますが、もう1つ外国語をおぼえるとし たら、スペイン語がいいと思いました。理由は、スペイン語をおぼえていれば、たくさんの国に行けるからです。